SK Pininfarinaの次なる愛機MERAKのカラーで悩む辻さん。
ご縁があって、MERAKに惚れ込んでいただいたのです。その魅力の伝道師(っぽい)活動をしていただくのです。フレームもフォークもシートポストも、全身ホワイトがお好みとあらば、よし、ひと肌脱ぎましょう!イタリアはミラノ、Cusano MilaninoのDE ROSAと交渉だ!
…というのが前回までのお話。
Ciao Cristiano!
DE ROSA JAPAN(以下DRJ)
カクカクシカジカ、というワケで、カーボンのカスタムペイント、できないもんかな?
ーCristiano De Rosa(以下CD)ー
「ムリイッチャイカンヨ。コロナデセカイノジテンシャギョウカイ、メタメタノボロボロネ」
DRJ
そんな時代だからこそ、新しい試みが必要なんですよ。辻さんはDE ROSAの魅力を選手目線で拡散してくれますよ。
-Cristiano De Rosaさんは、現在のDE ROSAを取り仕切るCEO。創業者であるUgoさんの息子で、日本のユーザーを大切に想うナイスガイ。サイクルモードにも毎回来日していたので、ご存知の方も多いかと。我々はこれまでも彼に対して、日本市場向けに様々なリクエストを出してきましたが、最善の策を探りつつも、できる/できないはハッキリ言う漢です。そんなCristianoさんとの交渉のなかで、新たなプランが生まれそうな予感。いささか自転車業界の「いま」がにじみ出てくるようですが、こんな感じで。-
ーCDー
「イタリアデノキンゾクフレームセイゾウハモンダイナイネ」
※編集註:Cristianoさんは英語とイタリア語を混ぜてお話しします。カタカナの語り口調は読みにくいので彼の論旨を日本語で表記しましょう。(それに書きにくいし苦笑)
ーCDー
「台湾でのフレーム製造も徐々に戻りつつあるが、問題はパーツメーカーの供給が安定しないことだね。要するにパーツが手に入れにくいから自転車を完成車に組み上げることができないのだよ。僕にアイデアがあるから少し時間をくれないか。ミスター辻には好みの色で塗ってあげるから、その間にそちらから彼のバイクのカラーを提案してくれないか」
DRJ
えっ、マジっすか?フルにホワイトでペイントしてくれるんでっか?
ーCDー
「私は『好みの色』で塗ってあげると言ったのだよ」
好みの色?
CristianoさんはカーボンフレームのMERAKを好きな色で塗るとおっしゃる。そして彼の言う通り、仮にフレームが届いてもパーツが揃わないので組めないという問題もある。そんな交渉の結果を辻さんに伝えると、しばし絶句して少年のような目で我々に訊ねるのです。
「ホンマでっか?」
我々との会話では、あまり関西弁が出ない(出さない?)辻さんがホンマとでっかを繰り出してきた。でも辻さん、全身白がお望みなんでしょ?
「いやいや、お好みでどうぞなんて言われちゃったら…」
(続く)
第4回は3月第3週の前半掲載予定