中学生でDE ROSAと出会ってしまった辻 善光さんが、22年の時を経て迎えた愛機、SK Pininfarina。
両者の8か月近い蜜月を引き裂くように、次なる刺客“MERAK”を送り込もうとする我々。
SK Pininfarinaの楽しさに心酔しつつも、どこかMERAKに惹かれる(ように思えた)辻さんは、MERAKに対して謎のコメント「惜しい」を連発。辻さん、何が惜しかったのですか?
カラーって大事だよね
SK Pininfarinaの瞬発力や高速性能を評価される辻さん。でも実は、性能と同じくらい、フレームカラーのWhite Glossyがお気に入りです。しかし、一口に「白」と言っても、明度や彩度、色合いによって受ける印象は大きく異なります(もちろん白に限ったことではありませんが)。同じ白でもモデルによって雰囲気が違うのはDE ROSAとて同じこと。SK Pininfarinaを身体の一部のように乗りこなす一方で、MERAKのトータルバランスにも惹かれる辻さんにとって、ただただ一点、MERAKのカラー(組み合わせ)が、ちょっと「惜しかった」のです。MERAKの「白」もSK Pininfarinaと同様、お好みの色合いであっただけに「惜しい」と。
それは2022年モデルの本国カラー。
WHITE IRISとCIELO(いずれも日本未導入)を見比べて考え込む辻さん。2022モデルから、MERAKの本国ラインアップは単一カラーでなく、フォークとシートポストが同色で、フレームとは別カラーのコンビがデフォルト。辻さん、ここで悩んでしまった。すなわちフォークもシートポストも「白」があれば、フレームの白と統一できて、辻さんとしてはベストなカラーだったのです。
うーん、これが金属フレームのBLACK LABELであれば、イタリアで塗装するのでカスタムも可能なのですが、近年のカーボンフレームは台湾で生産&塗装が行われます。
しかし機材のセッティングはもちろん、スタイルにも一家言ある辻さん。生粋のレーシングマシンであればこそ、譲れない、譲りたくない。
わかります。わかりますよ、その気持ち。よし!
「聞くだけならタダなんで、聞いてみましょう」
…もちろん、こんな表現はしません!
そう、これは交渉です。でも、台湾での塗装ラインって融通が利くのでしょうか?
(続く)
ー第3回は3月12日(土)掲載予定ー