12月13日日曜日、福島県南相馬市の市民情報交流センターマルチメディアホールにて、「みんなの写真コンテスト2015」表彰式が行われました。コンテストの概要とDE ROSAのかかわりは前項をご覧いただくとして、9月から2か月の間に応募された作品点数は218作品。DE ROSAのカタログで素晴らしい写真を撮影してくださっている熱田護カメラマンをはじめ、多くの方々の優しい気持ちが集まり、南相馬の方々を勇気づけている写真コンテストも今年で3年目。よちよち歩きのちびっこから人生の大ベテランまで、本当にたくさんの方が応募されました。これは写真コンテストに先立ち、毎年の夏、熱田カメラマンが中心となって写真教室を開いているからかもしれません。実際、写真教室で流し撮りを学んだご婦人が、この地区の神事で、馬を追う祭りの相馬野馬追(そうまのまおい)の素晴らしい写真を撮影されて入賞していました。とは言ってもみなさんプロのカメラマンではありません。使用機材がスマートフォン!なんて応募者も多いのです。ゆえにテクニックというよりは、写真に気持ちが乗り移った作品が多いような気がしました。中でも目を惹くのが子供の写真です。どの写真の子供も笑顔が本当に素敵で、そんな写真を見ているだけで胸が熱くなってきます。
写真コンテストの応募全作品は、12月20日(日)まで、イオンスーパーセンター南相馬店フードコート特設会場で展示中です。お近くの方はもちろん、そうでない方々も是非とも足をお運びいただきご覧ください。詳細は認定NPO法人フロンティア南相馬のFACEBOOKページにてご確認ください。
イオンスーパーセンター南相馬店
福島県南相馬市原町区大木戸字金場77
https://www.facebook.com/npoFRONTIERms/?ref=ts&fref=ts
さてさて、コンテストの表彰式ですが、実に温かい雰囲気に包まれて進行しました。運営側のみなさんはイベントのプロじゃありません。受賞された皆さんも、当たり前ですが(なんのプロかは別にして)プロじゃありません。最初のうちは見ていてどことなくぎこちないのですが、受賞者のみなさん、若くても老いてもマイクを向けられるとよくしゃべるんです。そして言うことがなんとなく面白い。作品の寸評をする熱田さんと受賞者の皆さんも微妙なかみ合いで、場内の笑いを誘います。だからこの表彰式、見ていて面白いのです。
とは言うものの、運営側にプロもいらっしゃいます。司会進行役のフリーアナウンサー三井ちさとさん。元ジャイアンツのファイアーガールとのことで元気いっぱい、進行上のトラブルにも即座に対応する機転がさすがプロです。
前置きが長くなりましたが、DE ROSA賞は島 宏幸さま、作品名は「星降る夜」です。撮影日は夜空がきれいな日だったのでしょう。夜空をカンバスに、市内の火力発電所の煙突上部と流れ出る煙をスローシャッターで撮影された一枚です。生憎ご本人が表彰式に出席できず、撮影時のエピソードなどはお聞きできませんでしたが、技術的に素晴らしい一枚としてDE ROSA賞となりました。しかしこれも南相馬の今を表現した1枚です。この写真にも島さんの気持ちが乗り移っているような気がしました。
島さんにはDE ROSAからMilanino Journeyが贈られました。ご本人が不在のため、お母様が代理で受け取られました。素敵な自転車ライフをお過ごしください。
表彰式にはDE ROSAからCristiano De Rosa氏のビデオレターも届けられました。「イタリアからフクシマを近くに思っているよ」とメッセージを綴ったCristianoに、来場者の皆さんも感激していました。